CSR会計への展望

倍 和博　著

第1刷発行日	2008/05/02
判型	A5判
ページ数	258ページ
本体価格	3,200円
定価
在庫状況	在庫あり
ISBN	978-4-8394-2062-8

内容

　CSR会計モデル確立のために企業が果たすべき社会責任をステークホルダーとの関係から解明。CSRを経営戦略の中に取り込んだ企業活動の成果を測定・開示する会計モデルの理論的枠組みを提示した。

はしがき

序章
　１　本書の課題
　２　本書の目的と視点
　３　本書の位置づけ
　４　本書の構成

第１章　CSR会計の理論的基礎とその背景
　１　はじめに
　２　CSR問題の特性と会計学へのインパクト
　　(1)　CSR問題の特性
　　(2)　CSR会計の目的とCSRの定量化
　３　企業と社会をめぐる会計学
　　(1)　企業社会会計論の諸相
　　(2)　シグマ・ガイドラインにおける「サステナビリティ会計」の体系
　　(3)　環境会計ガイドラインにおける「コスト」と「効果」の捉え方
　４　CSR会計の分析視角
　　(1)　CSR会計展開の方向性
　　(2)　CSR会計の検討対象
　　(3)　財務報告プロセスとCSR会計
　５　おわりに

第２章　CSR会計の基本問題
　１　はじめに
　２　CSR会計の直面する課題
　　(1)　CSRリスクマネジメントと会計
　　(2)　CSRの内部統制問題
　３　CSR会計の展開
　　(1)　CSR会計の定義
　　(2)　CSR問題の会計フレームワーク
　４　CSR会計の基本機能
　　(1)　報告機能
　　(2)　管理機能
　５　おわりに

第３章　CSR会計フレームワークのデザイン
　１　はじめに
　２　CSR関連コストの範囲をめぐる識別・測定問題
　　(1)　CSR関連コストの概念と範囲
　　(2)　CSR関連コスト内部化のプロセス
　　(3)　内部CSR会計システムにおける識別と測定
　３　CSR会計情報の利用者とCSR会計の基本領域
　　(1)　CSR会計情報の利用者と情報要求
　　(2)　CSR会計の基本領域と対象となる範囲
　４　CSR会計の一般的要件
　　(1)　前提条件：CSR会計で記載すべき情報は何か
　　(2)　CSR会計の要件：留意すべき情報の重要原則は何か
　５　おわりに

第４章　CSR会計計算書の体系と構成要素
　１　はじめに
　２　客観的な「評価規準」の策定問題
　　(1)　CSR会計計算書の体系
　　(2)　CSR会計の実行プロセス
　３　CSR会計計算書の構成要素
　　(1)　CSR会計計算書の意義と役割
　　(2)　CSR活動計算書の構成
　　(3)　損益計算書との統合計算書
　　(4)　ステークホルダー別分配計算書
　４　CSR会計計算書作成の基本事項
　　(1)　対象期間
　　(2)　集計範囲
　　(3)　集計項目
　　(4)　CSR会計計算書の基本様式
　５　CSR会計情報と財務諸表との連携
　６　おわりに

第５章　CSR会計の導入・運用プロセス
　１　はじめに
　２　CSR会計をめぐる情報フローの再編成
　　(1)　会計情報フロー再編成の視点
　　(2)　CSR会計データの識別・測定の意義
　３　マネジメントシステムとCSR会計の統合
　４　CSR会計システムの導入と運用
　　(1)　データ連携
　　(2)　データ集計
　　(3)　データの分析と評価
　　(4)　データの開示
　５　おわりに

第６章　CSR会計情報の諸類型と開示をめぐる問題
　１　はじめに
　２　CSR報告書におけるCSR会計情報の類型化
　　(1)　付加価値分配型
　　(2)　CSR関連コスト主体型
　　(3)　CSR関連効果対比型
　　(4)　総合的CSR関連効果対比型
　３　CSR会計をめぐる開示情報の検証
　　(1)　CSR会計の現状と課題
　　(2)　CSR活動をめぐる「効果」の検討
　４　補足情報としてのCSR会計情報の位置づけ
　５　おわりに

第７章　総括と展望
　１　本書の要約と結論
　　(1)　本書の要約
　　(2)　結論
　２　展望
　　(1)　CSRリスクによる資産構造の変質への対応
　　(2)　CSR会計による企業情報の質的改善

参考文献

　索引