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複式簿記生成史の研究
―ドイツ固有の簿記とイタリア簿記の交渉と融合―

土方 久 著


第1刷発行日2012/11/10
判型A5判
ページ数ページ
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定価
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ISBN978-4-8394-2123-6
内容
 「記録すること」の起源と複式簿記の記録について、さらに16世紀のドイツにおけるドイツ固有の簿記とイタリア簿記の交渉と融合について解明した。

目次
問題の提起

第1章 ドイツ固有の簿記の確立
     ――フォンエレンボーゲンの印刷本
     『プロシアの貨幣単位と重量単位に拠る簿記』(初版本),1537年――
 第1節 はじめに
 第2節 帳簿記録
     日記帳
     二重記録
     商品帳と金銭帳
     意識的に記録しないか,隔離しておかれる資本金勘定
 第3節 帳簿締切
     期末棚卸と商品売買益または商品売買損
     損益計算書(損益集合表)
     期間損益
     簿記の検証
     貸借対照表(残高検証表)
     財産余剰または財産不足
     擬制して計算される現金余剰または現金不足
     暫定的な期間損益計算
 第4節 むすび

第2章 ドイツ固有の簿記の展開
     ――フォンエレンボーゲンの印刷本
     『プロシアの貨幣単位と重量単位による簿記』(改訂本),1538年――
 第1節 はじめに
 第2節 帳簿記録
     日記帳
     二重記録
     商品帳と金銭帳
     組合員の資本主勘定
 第3節 帳簿締切
     期末棚卸と商品売買益または商品売買損
     損益計算書(損益集合表)
     期間損益
     諸掛り経費と給料
     簿記の検証
     貸借対照表(残高検証表)
     財産余剰または財産不足
     擬制して計算される現金余剰または現金不足
     暫定的な期間損益計算
 第4節 むすび

第3章 ドイツ固有の簿記の融合
     ――ヴィルヘルムの印刷本『新しい算術書』,1596年――
 第1節 はじめに
 第2節 帳簿記録
     仕訳帳
     二重記録
     商品帳および金銭帳
     「誰それ」または「何かあるもの」は借主=「借方」
     「誰それ」または「何かあるもの」に借主=「借方」
     反対記録
     貸借平均原理
 第3節 帳簿締切
     期末棚卸と商品売買益または商品売買損
     損益勘定
     諸掛り経費と給料
     期間損益
     貸借対照表(残高検証表)
     簿記の検証
     財産余剰または財産不足
     資本金勘定
     定期的な期間損益計算
     資本余剰または資本不足
     正味資本と正味財産
 第4節 むすび

問題の総括

補遺 記録の起源と複式簿記の記録
 第1節 はじめに
 第2節 「記録」の起源
     第1項 アルミラの壁画と記録
     第2項 メソポタミア時代の粘土板と記録
         (1)粘土球の会計文書
         (2)粘土塊の会計文書
         (3)粘土板の会計文書
 第3節 複式簿記の「記録」
     第1項 中世イタリアの公正証書から会計帳簿へ
     第2項 貸借記録の会計帳簿
         (1)人名勘定
         (2)人名勘定の改良
     第3項 反対記録の会計帳簿
         (1)物財勘定―現金勘定
         (2)物財勘定―商品勘定
         (3)名目勘定
     第4項 会計帳簿の機能
         (1)財産管理
         (2)損益計算と資本保全
付録 19世紀のドイツに出版される簿記の印刷本の目録
索引
後記