画像がありません

ドイツ商法現代化と税務会計

久保田 秀樹 著


第1刷発行日2014/09/18
判型A5判
ページ数256ページ
本体価格3,300円
定価
在庫状況在庫あり
ISBN978-4-8394-2145-8
内容
 アメリカに源を発する特異な会計が、金融のグローバリゼーションの進展による確立され影響力を拡大していく中で国の課税所得計算にどのような影響を及ぼし、国はどのように対処しているのか紐解く。

目次
第1章 資本市場にリンクした会計の普遍化と課税所得計算
 Ⅰ 資本市場にリンクした会計の誕生
 Ⅱ AAA会計原則における利用者指向と多元的基準アプローチ
 Ⅲ 資本市場にリンクした会計とFASB概念フレームワーク・プロジェクト
 Ⅳ 「公正価値アプローチ」と「受託責任アプローチ」
 Ⅴ 「英米モデル」と「大陸モデル」
 Ⅵ 「英米モデル」の浸透
 Ⅶ IFRS会計と課税所得計算の相違点
 Ⅷ 日本におけるIFRS導入と税務会計

第2章 ドイツにおける商法現代化と基準性の原則
 Ⅰ ドイツ商法現代化の経緯
 Ⅱ 「逆基準性」への批判
 Ⅲ BilMoGの概要
 Ⅳ 2つの「基準性」
 Ⅴ 基準性の原則の歴史的展開
 Ⅵ 課税所得計算と憲法

第3章 ドイツにおける課税所得計算と「基準性の原則」の行方
 Ⅰ 商法決算書と税務決算書との関係の在り方
 Ⅱ 基準性の原則とその行方
 Ⅲ 基準性の原則と中小企業
 Ⅳ 税/会計リンケージの類型化
 Ⅴ 税/会計リンケージにおける「英米モデル」と「大陸モデル」の特徴
 Ⅵ IFRS準拠連結財務諸表に対する税の影響
 Ⅶ 「大陸モデル」と「英米モデル」との接近

第4章 ドイツ商法におけるマイクロ資本会社会計規制軽減と電子税務決算書(E-Bilanz)の導入
 Ⅰ 資本会社の規模と会計規制
 Ⅱ マイクロ資本会社に対する年度決算書に関する軽減
 Ⅲ マイクロ資本会社に対するその他の軽減
 Ⅳ 商法のその他の改正および株式法,企業登記簿規則および司法事務処理費規則の改正
 Ⅴ MicroBilGとE-Bilanz
 Ⅵ ドイツにおける電子税務決算書(E-Bilanz)の適用時期等に関する軽減
 Ⅶ 物的適用領域とタクソノミ
 Ⅷ 項目種類および項目領域
 Ⅸ 任意記載および収容項目
 Ⅹ 企業サイドの対応戦略
 Ⅺ E-Bilanzの問題点

EUにおける財務会計と税務会計との関係および簡素化された課税所得計算
 Ⅰ 財務会計と税務会計との関係
 Ⅱ 財務会計が解決策を提供しない領域
 Ⅲ 企業グループ課税および税率
 Ⅳ 人的会社および特定の事業支出の取扱い
 Ⅴ グリーンブックの意義
 Ⅵ 所得税法第4条第3項による収入余剰計算
 Ⅶ 期間区分的要素の受容
 Ⅷ 修正収入余剰計算の適用範囲
 Ⅸ 事業財産比較と修正収入余剰計算間の全般的選択権

第6章 EU共通連結法人税課税ベース(CCCTB)とEUにおける法人税課税ベース調和化の困難性
 Ⅰ 共通連結法人課税ベース(CCCTB)に関するEU指令案
 Ⅱ 指令案成立の経緯とCCTBおよびCCCTBの影響アセスメント
 Ⅲ CCCTBの特徴
 Ⅳ CCCTBの損益計算書指向性と「影の貸借対照表」
 Ⅴ 借方項目の計上と評価
 Ⅵ 引当金の計上と計上額
 Ⅶ 潜在的税務貸借対照表上の修正および潜在的決算書外修正
 Ⅷ 課税所得計算としてのCCCTBの観点からのIFRSの評価
 Ⅸ 連結(第2段階)と所得割当(第3段階)
 Ⅹ 税務上の正規の簿記原則

補論 日本における会計規制近代化と「企業会計原則」
 Ⅰ 財務諸表規制とシャウプ勧告
 Ⅱ 会計制度監査
 Ⅲ 戦後昭和期の商法改正

 引用文献
 索引
 あとがき